SUMICHIRAL OA-7000シリーズ

 シクロデキストリン誘導体をシリカゲルに科学結合させた光学異性体分離用カラムです。
 逆相系移動相を用いて、多くの化合物の光学異性体を分離することが可能です。
 OA-7000シリーズの種類を下表に示します。

固定相名 SUMICHIRAL
OA-7000
SUMICHIRAL
OA-7100
SUMICHIRAL
OA-7500
キラルセレクター β-シクロデキストリン β-シクロデキストリン メチル化 β-シクロデキストリン
担体 高純度シリカゲル 高純度シリカゲル 高純度シリカゲル
粒子径 5μm 5μm 5μm
スペーサー 糖鎖 アルキル鎖 アルキル鎖
推奨移動相 リン酸緩衝液と
アセトニトリル 又は
メタノール混液
トリエチルアンモニウムアセテート緩衝液と
アセトニトリル 又はメタノールの混液
(リン酸緩衝液も使用可)
使用可能 pH pH 2 〜 3.5 pH 3 〜 7 pH 3 〜 7
分離対象化合物 芳香族・脂肪環族ケトン類
芳香族アミン類
芳香族アミノ酸誘導体
その他
芳香族化合物
芳香族エステル類
芳香族アルコール類
その他

 シクロデキストリンは、グルコースを構成単位とする環状オリゴ糖です。分子内の空洞に
 各種の分子を包み込む性質を有していますが、その際、糖の不斉によって、光学異性体を
 識別し、分離することができます。7個のグルコースから構成されるβ-シクロデキストリン
 は、その空洞径が約0.75nmで、分子内にベンゼン環を1個または2個有する化合物を空洞内に
 取り込むことができます。多くの医薬品、農薬品はこれに該当しますので、β-シクロデキ
 ストリンは極めて汎用性のあるキラルセレクターと言えます。OA-7000は糖鎖をスペーサー
 としていますので、従来のシクロデキストリン固定相に比べて、分離能やピーク形状等に
 優れた結果が得られています。

 OA-7500は、水酸基をメチル化したβ-シクロデキストリンを用いていて、この部位での
 溶質分子との相互作用が変化します。この結果、化合物によっては、光学分離能が向上する
 場合があります。例えば、芳香族エステル類等の分離にはOA-7500が有効です。
 このように、水酸基の修飾の有無により、分離特性が異なりますので、これらをうまく
 選択することにより、広範囲な化合物の分離を行うことができます。